663b35bb8647b4f2686030b846e0acc1 坂東英二のゆで卵を好きな理由が感動的すぎてヤバイ Post

母は、満州から五歳の僕をおぶって、ひたすら日本を目指した。

ゆで卵が、好きなのには理由(わけ)がある。
僕、板東英二にとって卵は特別な食べ物。
満州からひきあげてくる五歳の僕を救ってくれたのは、卵と、母の愛だった。
なんとしても生きる。なんとしても日本に帰る。
母があの想像を超える寒さの中、僕をおぶって日本を目指さなかったら、もちろん今、僕はここにいない。
満州で生まれ、五歳のとき敗戦を迎えた。
たった一夜で、全てが変わる。いきなり襲われる。突然、追われる。
そのころの記憶はほとんどないけれど、何かが変わってしまったという非常事態は、肌で覚えている。
逃げた。父は戦地にいたので、母は子供四人を連れ、逃げた。
いちばん末っ子の僕を背負って、山を越え、涙も凍る平原を進んだ。
夜、母は僕を木の上に縛り付けた。
地面は凍っていて、子供はあっという間に凍死してしまう。
だから母は木をよじのぼり、僕を過酷な現実という大地から守ってくれた。
結局、僕たちが博多にたどりついたのは、満州を出てから一年半後。
全員、栄養失調で立つことができず最後は、這うようにして日本の地に着いたらしい。
ほんの数回手に入った卵が、僕たちの命を救ってくれた。

引用元:ゆうちょ LETTER for LINKS – TOKYO FM

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