tumblr_lmonfzu5Dg1qg6mqho1_500 診察に訪れた若者に余命宣告をした Quote


本当は書くべきじゃないのかも知れんが、久々に堪らない思いになった。

一応、医者の端くれとして働いている。こういう生業だから、人の死に接するのは少なくない。 
ちょっと前、診察に訪れた若者に余命宣告をしたばっかりだ。


俺:誠に申し上げにくいのですが・・・。 
男:はい。 
俺:・・・肺癌です。しかもだいぶ進んでいます。はっきり言います。1年もつかどうかです。 
男:・・・ガ、 
俺:? 
男:ガーン・・・・・・ なんちって・・・。 
俺:・・・け、結構余裕ですね・・・。 
男:ええ、まあ・・・。

聞けば酒も煙草もやらないというのに、なんとも不憫な巡りあわせであった。 
ただ、衝撃的な事実を告げられても、この歳でこれほど冷静なのにも驚いた。

男:ああー、参ったな。 
俺:・・・ 
男:あの、入院とか治療の開始とか、すぐ始めないといけませんかね? 
俺:ええ、それはもう。すぐにでも取り掛からないと。 
男:うーん。一ヶ月待って頂けないですか? 
俺:何かあるのですか? 
男:母親が、来月楽しみにしていた旅行があるんです。俺がこんなんだって知ったら、とても 
安心して行けないでしょうし。 
俺:そうですか。ですが猶予もそうないのが現状です。 
男:ですよねえ。参ったなあ。そういや、再来月は父親の誕生日なんですよ。 
俺:・・・

男:参ったな、ほんと、参った・・・。時間全然足りないですよ。まだ、親孝行してないんですよ。

段々と声が震えてくる。

男:両親に、いつか生でオーロラ見せてやるって約束したんですよ。このまんまじゃ、孝行どころか 
最悪の親不孝者じゃないですか・・・。


他にも、兄弟にああしてやりたかった、友人にこうしてやりたかった、職場で迷惑かける、 
など、自分の身の上よりも、あくまで周囲への迷惑が申し訳ないと悔やんでいた。 
最後の方は泣き崩れてしまった。

こんな状況ですら、他人の事ばかり考えられるような若者が、どうして死を目前とせねば 
ならないのだろうか。 
どれだけ体験したって、決して慣れるもんじゃない。 
そして、こんな若者一人救えない俺の不甲斐無さに、一緒に泣いてしまった。





source : Qetimblr

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